そう言っていつもの柔らかい笑みを浮かべたのだった。





「蓮…」





そんな蓮をみて、私もつられるように笑みを零した。





「でも、待ちくたびれたでしょ?先に帰っててよかったのに」


「ん~なっちゃんを一人で帰すのは心配だから」


「ふふっなにそれ。私もう高校生なんだけど?」





一丁前にそんなこと心配してくれてたんだ。





ちょっと嬉しいかも。





「なっちゃんも一応、女の子だから」





蓮はペロっと舌を出し、小悪魔のような笑みを浮かべた。





「一応って…私、ちゃんとした女の子なんだけど!」


「ははっそうだね。ほら、帰ろうよ。僕もう眠い」





そうして私たちは二人で学校を後にしたのだった。