突然、揺すっていた腕を掴まれ、いつの間にか私は蓮の下にいた。





蓮は私の上に馬乗りになるような体勢で、私の腕を掴んでいた。





「れ、蓮?」


「僕、忠告したよね」





そう言う蓮の瞳は冷たく冷え切っていた。


真っ暗な瞳は私の目をジッと見ていた。





「なっちゃんはバカなの?僕を苦しめたいの?一体なんなんだよ…!」





蓮は怒ったような口ぶりでそう言うと、今度は今にも泣きそうな目をしていた。





そんな蓮をみて、胸が張り裂けそうだった。





「蓮…あのね、私の話を聞いて?」


「やだ。もう、なっちゃんのこと嫌いだもん」





蓮の言葉が胸に強く突き刺さる。





「だから、なっちゃんの嫌がることも平気でするよ?」





蓮は切なげにそう言うと、私へとゆっくりと顔を近づけてきた。