「渉くんのことは素敵な人だと思うけど、それはただの憧れだよ?恋愛感情とか別にないからね?」





「え~つまんないのっ」





「こらっ」





私は和葉ちゃんのおでこに軽くデコピンをした。





「本当にいい人なんだから、そういうこと言わないの」


「だって~…」





おでこを手で押さえる和葉ちゃんに優しく笑いかけた。





「きっと和葉ちゃんも私の言ってる意味、そのうち分かるから」





そんな感じで、いつも通りにお昼休みを過ごしていると、急に廊下の方から騒がしい声が聞こえ始めた。





なんだろう?





チラッと廊下のほうへ視線を向けると、目を見開いた。