そっか、ぬいぐるみね!


ふふっ彼女さん、可愛いものが好きなんだね、きっと。





「じゃあ、ぬいぐるみだね!」


「いいのがあるといいけど」





視界の端でつまらなさそうな表情を浮かべる蓮の姿が目に入った。





「蓮?ちゃんと話聞いてた?」


「んー…聞いてた」


「はい、ウソ」





私はそう言って、蓮のおでこにデコピンをした。





「いった~」





蓮は少し涙目になりながら、眉をひそめていた。





「蓮のことお見通しだからね?」





私はフフッと蓮に小さく笑いかけた。





蓮の嘘つく時の癖くらいよく知ってる。

蓮は嘘つく時、いっつも鼻触るもんね。





幼なじみなんだから、それくらい知ってるもん。