そして蓮は、ゆっくりと口を開いた。





「ウサギの愛情表現くらい気づいてよね」





そう言って蓮は、チュッと私の額に唇を落としたのだった。





「れ、蓮っ!?」





い、今私のおでこにキスしたっ!?





焦る私をみて蓮は満足そうに笑みを零すと、やっとベッドの上から退いた。





「今のはなっちゃんの鈍感が直るおまじないだよ?」


「えっ!?ちょ、どういう」


「即効性のあるおまじないだから大丈夫だよ」





蓮は意味深に笑うと、「着替えてくるね」とだけ言い残し、部屋を後にしたのだった。





一人部屋に残された私は、ポカーンとした様子で、蓮の出て行った後を見ていた。