爽やかさを一層際立たせるまっしろな体操服を着て、バトンパスの練習をしている宇多くん。
この間バスケ部の練習試合で見たときと同じような凛とした表情で練習に励んでて、どうやらリレー出るの本当っぽい。
「えー、なんか勝手に足遅そうなイメージあった」
「あは。カワイソー。宇多くん、あの子バスケめっちゃうまいし、運動神経割といいほうだと思う」
「……ふうん」
あんな万年ふわふわしてそうな人が?
ギャップすぎる……。
「白石さあ」
「ん?」
「油断してたら落ちるかもね」
「……何に?」
「さあねー」
あっこがムフフと笑う。
「なんのこと──」
聞き返そうとした矢先、お昼休み終わりのチャイムによって遮られた。



