黄色い傘の少女

まぁ、そこを突き詰めても意味がない。
それに、遅刻しそうだったから、降りた。

「ここは、私の駅じゃない。」

何を彼女は言っているのか。
また、その言葉の意味は何なのか。

そんなの、分からない。
気にすることでもないはずだ。


キーンコーンカーンコーン

「セーフ!」

遅刻を知らせるチャイムギリギリで教室に入った。

「遅かったじゃん。」と、クラスメイトはにやにやしている。

「違うって。電車が遅れてたんだよ。」

見え見えな嘘だが、まぁ、いいか、なんて思った。