ドオンッ!と、鈍い音が響いた。

「ぁぁぁ。」

彼の、少年の呻き声は、雨のパラパラ、という音にかき消される。

私ね、地縛霊って言ったでしょ?
あのね、私、寂しかったのよ。

ずうっと、10年も独りぼっちで。
だけど、良かったわ。

「ほぉら、新入りが来たわよ。」

この踏切、沢山の地縛霊がいるのよ。
全て、私がこさせたのだけれどね。

私は、地縛霊。
虐めっ子に突き飛ばされて死んだ、哀れな子。

だから、あの時の虐めっ子似た人も、私を見つけた人も、皆ここに来させてあげるわ。