黄色い傘の少女

西原さんが指さす場所は、踏切。
そこには、いくつかの花束が手向けられている。

「私、あそこで死んだんだ。」

そうなのか。
やっぱり、そうなんだ。

「でもね、それは、誰も知っちゃあいけないことだったの。」

そっと肩に手を乗せられる。

【これが、私の最後。】

「!?」

そこに見えたのは、大学生ぐらいの女の人だった。

女性は、突き飛ばされた。
点滅し、今にも閉まりかけた踏切に。

「や!」