だから、すぐに取り掛かろうとした。
が、

「おいっ、僚!
 お前、手紙書くのか⁉
 えっ?何、ラブレター?」

早とちりの凄い、
伊藤 光が絡んできた。

「んなわけ、あるかっ!
 何で、俺がそんなことをするんだよ?
 好きなやつなんかいねーし。
 用事だよ、用事。
 担任にさっき、頼まれたんだよ。」

適当に嘘を着いておく。

光から、逃げるのなら
これが一番手っ取り早い。

「なんだよー。
 せっかく、面白い事が起こるかと思ってたのに!
 まぁ、僚は字がきれいだしなぁ。
 習字習ってたんだっけ?」

「あぁ。まぁ、中学の最初の頃までだけどな」

そう。俺は、小学生の頃から、
習字を習っていた。

親が、“字がきれいな方がいいよ”っと言うので、習っていた。

それなりに、長くやっていたから
特待生になるまでやっていた。

だから、字はきれいな方だと思う。

「そういう特技があるやつって、いいよなー」

そんなことを言う光だが、
光はバスケがめちゃくちゃうまい。

高校で、すぐにバスケ部に入ったけど
入ったときから凄かった...らしい。