和真君が泣くのを我慢しているのを。

私は、その顔を知っている。

自分の悲しみの感情に無理やり
蓋をつけて、押し止める。

あの顔、私もしたことがあるよ。

人の前で、泣きたくなくて、
私をいじめてる子達の前では
どうしても泣きたくなくて。

我慢をしていた。

前に、家族の前でその事で泣きそうになって、でも、また我慢して。

その後、自分の部屋に入ったら、
たまたま、目が鏡に向かって。

あのときの顔は、今の、和真君そっくりだ。