君は光の森

今日の、お姉ちゃんはなんだか
いつもと違う気がした。

何かを覚悟したような、
そんな顔をしていた気がする。

けど、そんな僕の考えを消すように、
お姉ちゃんは周りが弾けるような、
そんな笑顔で僕に言ったんだ。

「和真。 
 自分の思うように、生きていけ!」

その言葉に、意味深な感じがしたけど、
僕はふざけてしまった。

「...何、その言葉? お姉ちゃん作の名言集でも作るの?」

あのときの顔、今でも何故かクリアに思い出せる。

あれは、絶対泣くのを我慢してたんだ。

でも、無理に笑って、

「...。んなわけ、あるか!
 せっかく、人がいいことを言ってあげたのに、その反応はないでしょ!」

って、言ったよね。

「ハイハイ。分かったって」

でも、僕は流してしまった。

「ほら、由良。電車乗り遅れちゃうから、そろそろ行かないとヤバイんじゃないの?」

そして、母さんもまた、同時に見送ってしまった。

お姉ちゃんを、天国に
僕と母さんは送ってしまったんだ。

「じゃ、行ってきまーす」

「「行ってらっしゃーい」」


この言葉で。