そんな事を思い出していると、お昼休みが終わりお告げるチャイムが聞こえてきたので、私は屋上を後にして、教室に向う。
教室に戻ると、一瞬斎藤くんと目が合ったけど、何となく、気まずくて、パッと目を反らして、自分の席に座って、5限目の準備をした。
それから、すぐに数学の授業が始まったけれど、私は海斗さんの事を考えてしまって、全然授業に集中することは、なかった。
「今日やった所まで、中間の範囲だから、しっかり勉強しとくように。」
そんな先生の一言で、一気に現実の世界に引き戻された。
高校に入ってから最初の中間テストは再来週から、始まる。
真っ白だったノートに黒板に書いてある公式などを写した。

