私の恋心は海斗さんを見失い、迷子になってしまった。


 「紗姫、もし迷子になってしまったら、無闇に動かないで、そこにジッとしてろ。必ず俺が見付けやるから。」


 あの水族館で、海斗さんは私に言ってくれた、言葉を思い出した。私の恋心は海斗さんに対する思いで、止まってしまっている。


 まるで、あの日の約束を守っているかのように…。