車を、海岸のそばにある駐車場に停めて、海斗さんと手を繋いで、砂浜に降りて


 波打ち際を2人で歩いた。


 どこまでも広い海に私の今の悩みはちっぽけな気になる。

 歩くのに疲れ砂浜に座る。海岸には、風よけがない。


 冷たい風に体が震える。


 「紗姫。寒い?」

 震えているのに気づいた海斗さんは、私の後ろに周りそっと抱きしめてくれる。きっと今の私は、顔は真っ赤。


 「か…か、海斗さん恥ずかしいですけど…。」


 真っ赤になる私を気にする事なく、さらに腕に力を入れる。


 「紗姫。今から言うことを聞いて欲しい。」


 急に真剣な声になる海斗さんに、不安になり、私は海斗さんの手をギュッと握り締めた。