ソワソワしながら、店の出入り口の人をチェックする私。心結達は、暢気に冬休みにあった事を話していた。
不意に真緒が


 「ねぇ、ねぇ。あの人かっこよくない?」


 真緒の声にみんなその人に注目する。

 その人と一瞬目が、合うとこっち向かって来る。


 「やばい。みんなで、見るからこっち来てんじゃん。」


 少し焦る橋本くん達をよそに、心結達は盛り上がる。私は1人緊張していた。

 男の人が、私達の所まで来る。そして、目の前で止まる。みんなその人に釘付けだった。


 「紗姫お待たせ。」


 そう、みんなが、釘付けになった人は海斗さんだった。


 海斗さんは、私の頭をぐしゃぐしゃに撫でて、隣の席に座った。


 唖然として見ているみんなの顔が、面白いのか、海斗さんは笑っている。


 「紗姫紹介して」

 私は1人づつ紹介した。