本当におみくじに凶てあるんだ。てか、受験生に凶はないでしょに。しかも、新年そうそう。


 凶の字で、一気にテンションが、落ちる私。


 「よかったじゃん凶で。」


 頭の上から、そんな声が聞こえ思わず、私は海斗さんを睨んだ。


 「なんで!よくないし。凶だよ。凶。海斗さんは大吉だから、そんなこと言えるです。」


 「だってさぁ紗姫、ものは考えよう。今が最悪なら、これから、上がるてことじゃん。
それに、凶になるのも、それをよくするのも、結局自分次第だし。」


 確かに海斗さんの言葉の通り。凶を凶にするのも、自分次第。


 自分次第で、凶を大吉に変えることだって出来る。


 私は笑って、凶を大吉に変えてやるんだから。


 でも、とりあえずこの凶のおみくじは、高い木の枝に結んだ。


 海斗さんは約束通り、綿菓子を買ってくれた。