すると、海斗さんは迷うことなく。
「恋人です。」
その答えを聞いたウェーターは、私達の前に小さな丸ケーキを置いた。
真っ赤なイチゴにサンタの砂糖菓子のケーキ。
「海斗さんいいんですか?嘘なんか付いて?」
そんなことを言う私に海斗さんはからの言葉に、私は涙が出た。
「恋人じゃあないなら、なればいい。 紗姫、初めて逢ったあの日にお前に一目惚れしたんだ。どこか、儚げで、不安そうな、お前を見た時から、守ってやりたかった。」
涙を流すことしかできない私に、海斗さんは。
「絶対幸せにするから、大切にするから、俺と付き合ってほしい。」
私は泣きながら、何度も、何度も頷いた。
まさか、海斗さんも私のことを想っていてくれるとは、思っていなかった。

