そんな上手いようにいくだろうか。 そんな都合よくなるだろうか。 「押すねー」 床に座って手を前に突き出した。 下尾さんの手が私の背中を押す。 “いぶきに触ったら『いぶ菌』うつっちゃうー” 「いやっっ!!!」 そう叫ぶと同時に、私は下尾さんを突き飛ばした。 シンとなる体育館。