「私は、これからも湊と一緒に生きていきたい。」

桜は湊の方に向けていた顔を空に戻す。


湊が彼女の方を横目で見ると彼女は頬を少し赤く染めていた。



その様子が、普段の桜とは違う雰囲気をしていたため湊もつられて頬赤くした。


「な、何か言いなさいよ。」



「そ、そうだな。僕もそう思うよ。」


湊は少し恥ずかしそうに、いった。



本当?と桜は聞き返してくる。

「本当だって。」

「じゃあ約束」

と言って、桜は左手の小指を立てて湊に近づける。



湊は、桜の行動を理解できず首を傾げる。



「手を出してよ。約束の指切りができないじゃない。」



湊は彼女の行動をようやく理解してそっと、右手の小指を立てて彼女の手に交錯させる。

「約束だからね!約束を破ったら本当に針千本飲ましてやるんだから。」

湊は静かに頷く。

「うん、約束だ。」

その言葉に安堵したのか、桜は満足したように笑った。