沈んだ世界は青と白。 ついには青白の闇に覆われる。 抗うたびに自由は奪われて、ただゆったりと流れゆく。 靴を脱いで下駄箱で履き替えれば、空がやけに暗くて。 外に出てみれば灰色の厚い雲に覆われた天井から雨が降っていた。 傘は持ってきていなかったし、束縛されることしか役目を果たさない携帯の電源を入れる気にもなれない。 仕方ない、と一歩足を踏み出した瞬間、 一瞬全身を濡らした空の雨が止んだ。