「なかなか似合うじゃん。まぁ違和感はあるけどね」 と、姉の亜紀が面白そうにこちらを見る。 「あ、登下校は一人で行ってよね。私友達いるし」 もちろんそのつもりだ。 「わかってるよ」 「じゃ、私先いくから。生徒会だから入学式の準備しなきゃだから。」 そうか、姉は生徒会なのか。 「あんた、今日から高校生なんだから、気、引き締めなさいよ。」 相変わらず母は忙しそうにしている。