「俺よりも下で苦しんでる奴がいるってわかったら安心した」

「…はぁ?

あの、そんな話はしてませんけど…。
でも、まぁ、よかったってことにしておきます。

人に見られる側の人っていうのは、時には無理してでも強くいなきゃいけないじゃないですか。
けど、私にはそれがかっこよく思えたりもするんですよね」

誰かのことを言ってるのか、それとも自分がそうありたいと願っているのか。

何にせよ、それは俺にも当てはまるということだ。


あ…?
外から音がする。
床も振動してる。

誰かがこの部屋に向かって走ってきてる。

あと3秒ってとこか。

3

2

1

バタン!

予想通り、部屋の扉が蹴破られた。