「そっか。
そうだったんだ。

よかったー」

心底ほっとした。
長い夜から解放されたよう。

こんなことなら、もっと早く聞いておけばよかった。

「そんな笑顔見せられたら、部屋から出たくなくなるな」

名残惜しそうに、私の頭にぽんと手を置く。

でも、外から声がかかって、仕方なく出て行った。

私も寂しいけど、またお昼になったら会えるんだ。
一緒に祭に行く約束をしてるんだから、それまでの我慢。

ただ、祭に行くまでは、部屋の外を出歩くなとの令が出てる。
理由はわからない。

そういえば、昨日の夜、シンが何か言おうとしてたっけ。
結局、今度話すって言ってたし、私も疲れてたからそれ以上聞こうとはしなかったけど。
何か関係があるのだろうか。