「マ、マリア…?」

カナトが彼女の名前を呼んだ。
マリアというらしい。

金髪の長い髪に、ぱっちりした目。
色白で、まるで人形のように可愛い。

…で、いつまでそうしてるの?

まだカナトから離れる気配がない。

すると、彼女は顔を上げて上目遣いでカナトを見た。

「ねぇ、ずっと待ってたのよ?

今からなら時間あるんでしょ?行きましょ。
早くふたりきりになりたいわ」

ふたりきり!?

でも、今私が声をかけるべきじゃない。
それは、察することができる。