「ここ、どこ…?」

目を開けると、その視界の悪さに気が付いた。

それから暗さに順応していくと、見たことのないものばかりが飛び込んできた。
大きな鏡に、木造の壁、天井。

知らない場所なんだけど…。
あれ、私何してたんだっけ。

記憶をたどると、ぼんやりと甦ってくる。

え…?
今何か動いた…?

ぞわりと寒気が走る。

鏡の向こうで蠢いた影。
私、行きてここから出られるのかな…。