子犬男子に懐かれました



「2人って付き合ってるんですか?」と、花ちゃんが言うとーー、


「付き合ってないよ、2人」

と私でも優也くんでもなく、壮介くんが答えた。

そんな姿にイラつき、バシッ と壮介くんの頭を叩く。


「そうだけども、なに偉そうに分かってるかのようにあんたが言ってんのよ。」


「いってーよ、皐ちゃん」


「ほら、花ちゃんもいるんだし行った行った!ま、どうせ見る映画一緒なんだけどね」


「えっ、じゃあ俺皐ちゃんと見ようかな」


この男はバカなのか?


「バカなの?もう私優也くんと行くから、壮介くんも楽しんでね」


「うん、分かった!じゃあ今晩家行くな」

そう言って花ちゃんと消えてしまった。



ーーーちょ…っっ!?!?!


「え、さっちゃんどうゆう事?」

やばいやばい、優也くんも変な目で私のこと見てるし…


「ち、違うの。家がご近所だから壮介くんの親と仲良くて、たまにご一緒してご飯食べてるんだ」


嘘を…ついてしまった

そもそも壮介くんの親とは一度も会ったことがないのに。