その日の夜ーー、
携帯はずっとテーブルの上に置いてある。
優也くんからの返信はなし。
……さすがに心配になってくるな
すると、
「皐ちゃーん、遊びに来た!」と、子犬の声。
あぁ、今日も来るんだった
ドアを開けると、「これ、買ってきたら一緒に食べよう」とチョコレートが大量に入ってる袋を私に差し出した。
……花ちゃんが好きなやつじゃん
「何で花ちゃんと食べないの?」
花ちゃんが好きなら花ちゃんとこれを一緒に食べるべきでしょ。
私じゃなくて
「花には結構上げまくってるから。別にいい」
「ふぅん…」
本当何がしたいんだか…
好きでもない女の家に毎日のように上がりこんで…
「皐ちゃん、早くこっち」
と、壮介くんの隣をポン と叩く。
「飲み物何がいい?」
そう聞いてしまう私も相当何がしたいんだか、分からない。

