2人と別れて、事務所に戻ると、


「ちょっと皐ー!もしかして洸くんとこランチ行ってたーっ?」


香が少し怒っている表情で言う。


「だって香お客さん所に行ってたじゃん。待ってたけど、お腹空きすぎて限界だったの」


「ひ、ひどい………っ」


「なによ〜、だったら香もアポ終わったら来ればよかったのに」


「行きたかったけど、本当に今終わった所なんだってぇ……」



時刻は15時過ぎだ。

なるほど…ランチ時間が終わっているということか……。



「あ、でもいい情報聞けた」


「えっ、なになになに?!」



デスクから勢いよく身を乗り出す香。



「洸くん今彼女いないって!」


「うっそー!イケメンだしあたしてっきりいるのかと思ってた〜!」


ふ、やっぱり聞いておいてよかった。


あえて洸くんが今彼女作る気ない。っていうのは言わなかった。

……もしかしたら、ねぇ…まさかって事があるかもしれないしっ。