「ぶ、優也ってこんなにストレートにデート誘うんだな」
と、洸くんが笑う。
洸くんが私の心の中の代弁をしてくれたようだった。
「で……どうかな?」
「空いてるからいいよ」
「よしっ、じゃあ仕事終わったら連絡して。俺もするから」
「うん、分かった」
そんなやり取りを見て洸くんがやたらとニヤニヤしている。
「な、なに…」
「んー?いいなーって思ってね。初々しいってゆーか、今が一番楽しいんだろうなって思ってたんだよ」
あ……そういえば…
「洸くん彼女いないの?」
「え?なにさっちゃん。俺の事狙ってんの?優也に怒られるわ〜」
「おい」と優也くんから軽くツッこまれる洸くん。
「狙いません。
普通に聞いただけだよ。いる?いないの?はいどっち?」
「いるわけないよさっちゃん。だって俺10代からこの道の修行して、今でもまだまだ勉強中だし、彼女なんて作ってる暇ねーの」
「そ、そうだよね…じゃあ今はいらないって事?」
「いらないかな」
あらら…一応香の為に聞いておいたけど、洸くんはどうやら難しそうだ、香。

