「あれ、優也じゃん」
え……
洸くんがそう言ったから、お店の入り口を見ると優也くんがそこにはいた。
「久しぶりに仕事の休憩でご飯食べに来たんだけど、まさかのさっちゃんもいてびっくりした」
いつもと違うスーツ姿に、普段とはまた違った印象に見えた。
カウンターで私の横に座り、
「久しぶり。……もう大丈夫?」
「え?」
「映画館…あの後、さっちゃんすごく気分悪そうだったからしばらくずっと誘えないでいたんだ」
連絡なかったのは、私に気をつかっていたからだったんだ……
「もう平気。
心配かけたみたいで、ごめんね?」
「ならよかった。じゃあさ今日仕事終わりとか空いてる?」
「空いてるけど…」
「俺とデート。して下さい」
随分ストレートすぎて……真っ直ぐな人なんだな、きっと。

