すると壮介くんは私の目の前に立ち、私の髪をそっと撫でる。 「そんなの、皐ちゃんが好きだからに決まってんじゃん」 ………え? 「でも皐ちゃんはまだ俺の事好きじゃないから、返事は聞かない。 ……じゃあ、また」 そう言って、私をきちんと家まで送って帰っていった。 壮介くんが……私を好きーー? 「花ちゃんじゃないの……?」 そう、言いたかった。