―春川君へ―



 突然、手紙なんてビックリしたでしょ?

 でもね、どうしても春川君に伝えたいことがあったんだ。

 だけど、口ではなかなか上手く伝えられないからお手紙で……と思って。

 最後まで読んでくれたら嬉しいな。



 あの高校受験の日から、私は消しゴムをくれた春川君の優しさと笑顔が、ずーっと忘れられなかったの。

 それから合格発表の日にまた会えて、一緒に合格を喜びあえることが出来た時も、涙が出そうなぐらい嬉しかった。
(ていうか、私思いっきり泣いてたよね(笑))

 同じクラスじゃないのに、私を見かけてくれると必ず話しかけてくれて。その度に私は、いつも密かに幸せを噛み締めてた。

 忘れっぽくてどうしようもない私なのに、いつも嫌な顔一つもしないで何でも貸してくれて、ホントにありがとう。




 私、春川君のことが好きです。

 もしよかったら、私と付き合って下さい。

 返事待ってます。



               ―夏山柚希より―







  ~幸せEND~