――数日後。


「ただいまぁー」


 春川君。私の出したラブレター、まだ届かないって言ってたなぁ。

 市内なのに、そんなに時間かかるもの?


「あ、帰って来た。おかえり柚希」

「お母さん」

「ちょっとあんた、なんか手紙が届いてるわよ」

「へ? 手紙? 誰から?」

「誰からと言われれば……あんたから?」

「は? 何それ、意味不明ー」

「笑い事じゃないわよ。見てごらん。あんたってコは、ホントにマヌケなんだからー」

「え?」


 何だか呆れた様子のお母さんから、届いてるという手紙を受け取った。

 それは、よく見たことのある手紙だった。

 ていうかこれは……

 春川君に出したラブレターじゃん!