「お願い、忘れないから、このこと誰にも言わないで・・・?」
暁人の腕を掴んで、必死にお願いする。
「・・・っ、わかったよ」
いきなり顔を背けてしまう暁人。
よく見ると耳が真っ赤。
「どしたの?熱でもあるの?」
暁人の顔を見ようと反対方向に回り込む。
熱を測ろうと手を伸ばした時-
「きゃあ!?」
いきなり暁人に押し倒された。
「星那チャン?もっかいされたいのかな~?」
「やだやだやだぁ~!」
「じゃあ煽ってくんなよな~」
ニヤニヤしながら言う暁人は、もう顔も赤くない。
「罠ね!騙したでしょ!」
「あ、バレた?笑」
いたずらっ子のこの笑顔にあたしも弱いんだよなあ。
黙ってればかわいい子犬みたいな顔してるのに口開けば意地悪ばっかり。
ま、あたしにだけなんだけど。
