「あ~あ」


家に戻って来たあたしは何度目かのため息を吐き出した。


最初は良い感じだったんだ。


正樹と美鈴を笑わせることができたし、言いたいことも言えた。


だけど、その後が問題だった。


イジメっ子をくすぐるだけくすぐって、はいおしまい。


なんて話にはならなかった。


結局あたしたち3人はいつものようにボコボコにされてしまった。


しかも、今回は早苗まで巻き込まれてしまった。


本当に申し訳なくて、ため息が止まらないのだ。


何度謝っても『楽しかったから大丈夫!!』と、笑顔を見せてくれた早苗。


その制服はボロボロになってしまい、髪の毛にも泥やほこりにまみれていた。


そんな早苗を見ていると、ひどく後悔にさいなまれた。


せめて早苗は巻き込むべきじゃなかったと感じた。