「撮影会」


ニヤリと笑った美鈴はそう言ったのだ。


あたしはキョトンとして美鈴を見る。


「みて、このサイト」


香織がそう言い、あたしの前にスマホの画面を突き出して来た。


そこには下着姿の女性の写真が表示されている。


「エロサイトなんて見てるの?」


興味があることはわかるけれど、こんなの見るなんて欲求不満?


「これ、素人投稿サイトだよ。ここに自分の裸をのっけて金を貰ってる子が沢山いるの」


美鈴の説明に嫌な予感が胸をかすめた。


「真っ最中の動画だったら相当な高値がつくんだよ。ひと月何千万」


なるほどね。


だからあたしと久志をこんな廃墟に呼びつけたわけか。


現役素人女子高生となると値段は跳ね上がるだろう。


しかもあたしみたいな美少女なら特にね。


心の中でそう呟き、少しだけ空しくなった。


残念ながら美少女と呼ばれたことはなかったから。


「これのどこが遊びなの?」


「楽しい撮影会じゃん。もちろん、お金はあんたたちにも分けてあげるよ」