驚いた。
何もかも捨てる覚悟?
「あのね、私は両親を見て育ったの……」
姉が亡くなっても私の前で辛そうな顔を見せなかったこと、私が好きなことをずっとさせてもらったこと、そしてそれは二人が信頼感と愛情を持っていたから。
私が姉の死を乗り越えられたのは、外部受験を応援してくれていた姉の人柄と、両親が悲しみすぎる姿を私の前で見せなかったことだと思う、と伝えた。
「そんな両親みたいな夫婦になりたいし、だから両親が困るような結婚はできない。
でも、優人さんの他には結婚したいと思わない。
いつも私の我が儘ばかりきいてくれて、ありがとう。
ずっとあなたが好きなのよ。
あなたと結婚したい」
そこまで言って、キスをされた。
逃げようがないくらいに抱き締められながら、熱いキスをされる。
寝室に連れて行かれて、私達はお互いを求めあった。

