奏でるものは~第4部 最終章~



部屋のチャイムを押すと、笑顔の優人さんがドアを開けて迎え入れてくれる。


「お帰り」

「ただいま。夕食まだなの?」

「さっきここで食べた。ゆっくりしてきた?」

「うん、楽しかった」

「そうか、良かったな。
ちょっと片付けるから、先に風呂行っておいで」

「じゃ、そうするわ」


お風呂からあがると、優人さんが寝室で電話をしていたが、すぐに出てきた。


「お風呂、ありがとう」

「俺も入って来るよ」

「うん」


仕事中だった?邪魔しちゃったかな?

週末に掛かってるとは言え、金曜日は平日である。

同じ職場なら、こんな時も仕事を理解出来るのだろうか?