しばらく、3人とも料理を食べていると、美輝が
「で、如月さんとどうするの?」
と聞いてきた。
どうする、も何も分からない。
何も決まってない。
「どうなるんだろう」
「え?すぐに結婚するのかと思ってた。
でも、そうか。
それぞれ別の会社の重役一家だもんね。
結婚したら、どうなるんだろう?
歌織が優さんの会社に行くとか、仕事辞めるとか?」
「えー?専業主婦は無理。
家事できない。仕事してたい。
で、私が如月に?
考えたこともないわ」
「社内の優良株と結婚するのが楽かもよ?」
「もしかして、美輝はそう進められてるの?」
千奈美が聞くと、
「そうよ?でも、気が進まないから、断ってるけど」
「結局そうじゃん?
すすめられてもねぇ。自社の人ねぇ…」
ちょっと想像してみたが、やっぱり無理。と一人で結論づけた。
「まあ、進展があったら報告会してよね、また美輝の家に集合するから」
それからは千奈美の結婚話を聞いて、最近の美輝の趣味である陶芸の話をして、そろそろ、と立ち上がる。
二人に見送られて、優人さんの別宅のように使っているホテルに車で向かった。

