腕を引っ張り起こされる。
が、座った優人さんの上に座らされてバスローブの紐を取られた。
「やっぱり、こうしてたい」
裸で抱き合うのは、ちょっと刺激的すぎる。
「もう、起きようってば」
離れようとしても離してくれない。
「明日からまた他人の振りだろ?
仕事で会っても、この綺麗な身体は見られないんだ。
もう少しだけ」
そう言われたら、離れようと出来なかった。
私だって、離れたら会いたくなる。
「サイタに入って優人さんに会うのは、仕事の場だと覚悟してた。
知らない顔して、挨拶して、優人さんが結婚したら、おめでとうって言うんだって思ってた。
これから、同じ時代を生きていくけど、同じ時を過ごす日がまた来るとは思わなかった。
ずっと、貴方を忘れたことはなかった」

