奏でるものは~第4部 最終章~


暫く歩き、空いているベンチに座った。


「雨はまだ降らないよね?」

「今は大丈夫だろ?
なんで海?」

「わからない。
でも、見たくなった

優人さんは転勤はないの?」

「暫くはない。出張はあるけど。
お前は?」

「ないと思う。
出張することはあるかもしれないけど、それもあんまりないな。
イベントで土日が出勤になることはあるけど」

「本社にずっとはいないのか?」

「本社から少し離れたところに、ホールとか体育館があるんだけど、そっちが本来の勤め先。
最近は半々でよく往復してる」

「じゃ、車?」

「うん、優人さんは?」

「運転して行くことは少ないかな」

「お迎え?」

「ああ。なるべく家族揃って行くよ」

「重役出勤、で車に定員まで乗るんだ、すごいね」

「エコだから」

吹き出したら、頭を叩かれた。


「歌織。

……今度いつ会える?」

「週末はしばらく大丈夫、かな?」

「じゃ、再来週あえる?その時に…」

「ん?」

「また、再来週会おう。
そろそろ行こうか」

「………そう、ね」


また、会う。