奏でるものは~第4部 最終章~



私が座る椅子の横にあぐらをかいた優さん。


「せっかくだから、ちゃんと名前で呼んでほしい」

「ん?そうなの?優人ちゃん?」

「ちゃん、は止めろ」

「そう?じゃ、優人さん?」

「さん、もいらねえけど」

「それは無理」

「なんで?」

「そういう主義だから」

「よくわかんねぇけど?」



曇天の空を見てから、庭をみる。

和風の庭園になっていて、小柄な松の木に足踏み台くらいの岩。
岩についた苔やシダ植物らしき植物など、手入れされている庭に癒される。