奏でるものは~第4部 最終章~




優さんとのことに結論はでない。


でも、会って、自分をよく見せようと取り繕っては、楽しくない。
素の自分で過ごすことに決めていた。


―――それで幻滅されたら、もういいから


「おはよう。外国の車かと思ってたからちょっと意外」

「ああ、目立ちすぎるのも好きじゃないし、乗り心地と荷物積めるってことで、これにした。
歌織も車?」


「私は、運転しやすさで決めたから、家のガレージで逆に目立つよ」


優さんの車は国産のどんな道でも走れそうな大きなワゴンタイプ。
私は、通勤や買い物で使う国産のミニワゴン。


「ハハハ、サイタ家のガレージって立派そうだな」

「如月家もでしょ?
今日は?」

「ああ。どこか行きたいところある?」

「いや、別に特には」

「じゃあ、雨が心配だから、遊園地より水族館でいいか?」

「うん」



広い車内は座り心地もいい。

車は高速にのって、目的地まで一時間ほどで着いた。