そして約束の時間。一人目のベーシストが訪れた。
「初めまして!『seraph』です。同い年なんだよね。今日はよろしく」
「あぁ、よろしくお願いします…」
暗い奴だな…第一印象は、あまりよくない。
お互いの紹介と、軽い挨拶を交わした後、早速、指定しておいた曲を、二曲合わせた。
「じゃあ…どうするかは、また連絡するから」
「今日は、来てくれてありがとう」
気を利かせたのか、美紗が笑顔を配る。
「あの…ちょっとお願いがあるんですけど…」
「はい?」
「美紗さん、握手して貰えませんか?」
「…え?あ、はい…」
「ありがとうございます…」
そして、一人目の彼は帰って行った。
「暗い奴だったな」
「あぁ、テクニックも、それ程ないし…っていうか、ありゃあただのファンだろ?」
「俺も、そういう風にしか、見えなかったな…」
「私、これから一緒にやって行こうって感じなのに、握手お願いされるとは思わなかったぁ…」
「ははっ!それは確かに!」
彼は不採用。全員一致で決まった。
こうなったら二人目に賭けるしかない、と思っていたのだが、いつまで経っても二人目は来なかった。
連絡しようとしたが、繋がることはなかった。
「ブッちぎられたな…」
「あぁ…」
「とりあえず来ればいいのにねぇ!連絡もしないなんて…」
正直言って、メンバー集めが、これ程までに難航するとは思っていなかった。
年明けの、成人式イベント以来、曲はできるが、これといった活動ができない…
本当にこのまま、四人目が決まらないのではないか?そう思っていた。
バンドに、リズム隊であるベースがいないと困る…
ギターがいなくても、ボーカルが弾くことができるが、俺達のバンドには、どうしてもベーシストが必要だった。
三人の願いは虚しく、長い期間は、それなりのバンド活動ができなかった。
それでも、路上で演奏しては、人だかりを作る事ができていた。
その努力がきっかけとなり、俺達は、運命的な出会いをする事となる。
「初めまして!『seraph』です。同い年なんだよね。今日はよろしく」
「あぁ、よろしくお願いします…」
暗い奴だな…第一印象は、あまりよくない。
お互いの紹介と、軽い挨拶を交わした後、早速、指定しておいた曲を、二曲合わせた。
「じゃあ…どうするかは、また連絡するから」
「今日は、来てくれてありがとう」
気を利かせたのか、美紗が笑顔を配る。
「あの…ちょっとお願いがあるんですけど…」
「はい?」
「美紗さん、握手して貰えませんか?」
「…え?あ、はい…」
「ありがとうございます…」
そして、一人目の彼は帰って行った。
「暗い奴だったな」
「あぁ、テクニックも、それ程ないし…っていうか、ありゃあただのファンだろ?」
「俺も、そういう風にしか、見えなかったな…」
「私、これから一緒にやって行こうって感じなのに、握手お願いされるとは思わなかったぁ…」
「ははっ!それは確かに!」
彼は不採用。全員一致で決まった。
こうなったら二人目に賭けるしかない、と思っていたのだが、いつまで経っても二人目は来なかった。
連絡しようとしたが、繋がることはなかった。
「ブッちぎられたな…」
「あぁ…」
「とりあえず来ればいいのにねぇ!連絡もしないなんて…」
正直言って、メンバー集めが、これ程までに難航するとは思っていなかった。
年明けの、成人式イベント以来、曲はできるが、これといった活動ができない…
本当にこのまま、四人目が決まらないのではないか?そう思っていた。
バンドに、リズム隊であるベースがいないと困る…
ギターがいなくても、ボーカルが弾くことができるが、俺達のバンドには、どうしてもベーシストが必要だった。
三人の願いは虚しく、長い期間は、それなりのバンド活動ができなかった。
それでも、路上で演奏しては、人だかりを作る事ができていた。
その努力がきっかけとなり、俺達は、運命的な出会いをする事となる。
