奏でるものは~第1部~



全員が手を合わせたころ、お茶を持ってきてくれたお手伝いの嶋さんにみんな会釈する。


その時


「連絡もらって、ちょうどこの辺りで仕事の打ち合わせだったので取り急ぎ帰って来ました。

唯歌のためにわざわざ来ていただき、ありがとうございます」


と姿を見せたのは母だった。


「お母様みて。

寄せ書きと千羽鶴。

すごいね」



と見せると、母はポロリと涙が一筋頬を伝った。

それからは、ありふれた挨拶と労りの言葉に、私達は笑顔でかえした。