奏でるものは~第1部~




姉を連れて、両親が帰って来たのは、夜遅くになってからだった。



先に帰った私は、すでに近くに住んでいる親族が家に集まっていたことにも、葬儀の日も場所も決まっていておどろいたが、祖母に


そんなものだよ


と言われ、納得するしかなかった。


兄もこっちに向かってるらしい。


お祖父様に、大変だったな、と労わられ、新たな涙がこぼれた。