君の傍にいたいのに。

「陽菜っ!」





私は、走り出した。





何も考えずに、無我夢中で走った。





周りの音なんて何も聞こえない。





自分の走る音だけが、やけに大きく聞こえた。





「陽菜、遅かったね?」





その言葉で、ようやく私は足を止めた






「陽菜、なんかあった?」





私の様子が変なのに気づいた裕大は、しつこく聞いてくる。







『何にも、、ないよ?』






思いっきり走ってきたせいで、息が切れる。






『裕大、っ待たせてると思ってっ、走って来た!』






「そっか。」





その返事は、きっと納得していないよね。





でも、その理由を聞かないのは裕大の優しさなのかな?