どれだけ、柚希の事に真剣になってたの。



「陽菜ちゃん、別の場所に行く?
辛いでしょ。」



少しは甘えてもいいのかな?



『行きたい。』



「蓮、俺ら別で食べるな。」



拓磨くんに連れられて、前に来た中庭に着いた。



「陽菜ちゃんって、まだ柚希の事好きだよな?」



『、うん、すき。』



やっぱり忘れられてない。
心の中にはまだ、柚希がいる。



『でも、忘れたい。
前に進むために、柚希に気持ちを伝えたのに。

これじゃあ、意味無いよ。』




「陽菜ちゃん、柚希に告白したの?」



したよ、あの日に。



『うん、そこで区切りを付けたつもりだった。』



どうして、こんなにも引きずるんだろう。どうして、心から消えないんだろう。



消えて欲しいのに、私の心から消えないの。



『あの日、柚希に告白した時。

柚希が何か言おうとしてたんだ。
それを、私は止めたの。』



「なんで、そんな事」



怖かったから。




『自分が知らない柚希が増えていく事が、怖かった。

今までの私は柚希の何を知ってたんだろうって。』



「陽菜ちゃん、柚希は陽菜ちゃんを傷つけようなんて思ってない。

柚希は誰よりも陽菜ちゃんが好きだから。」