____________________
side.Raru
『次は、ラル・Sigel・アルブレヒト様お願いします』
「「「「ラル様ーーーーーーー!!」」」」
「「「「キャーーーーーーーー!!」」」」
ぎゃーーーーーーーーーー!!
いや、うん。
何回やられてもビックリするよね。うん。
でも、まぁ。
ビクビクしてるリリー(絶滅危惧種)が超絶可愛いから、良しとしよう。
「い、行ってらっしゃい。ラル。
頑張ってね!」
「うん。行ってきます。」
あ〜。
なんかイイな。こういうの。好きな女の子に「行ってらっしゃい」って言われると、こうなんかグッとくるものがあるよね。ロマンだな。
「それではアルブレヒト様、魔法陣の中心にある魔力測定器の方へ魔力を注いでください。」
魔力測定器は見た目は只の石碑だな。
でも、凄く純度の高い魔力鉱石を使っているからかなりの魔力まで耐える事ができそうだ。さすがリリーだな、扱いが難しい魔力鉱石を綺麗に加工してある。
(魔力鉱石とはその名の通り、この星の魔力の結晶の事だ。魔力に満ち溢れているが、とても扱いづらく、場合によっては触れただけで怪我をすることもある。また、とても希少で滅多に市場には出回らず、掌程の大きさがあれば一生遊んで暮らせる程の価値がある。そして、とても美しい七色に光り輝いている。)
............
これなら、俺がリリーから借りている魔力にも耐えられるかも知れないな。
「スー………シッ」
俺は鋭く息を吐き出すと共に一気に魔力を解放した。
___バリバリッ
いくつか結界が壊れる音がしたが、
まぁ、多分リリーがどうにかしてくれているだろう。
「スー………」
ゆっくりと息を吸う。
「フー………」
ゆっくりと息を吐く。
___。
やがてスッと魔力の解放が終わる。
『……。
た、只今のラル・Sigel・アルブレヒト様の記録は……。
ひゃ、115万マナ……でした。』
______シ…ン
ほっ……
「「「「キャーーーーーーーー!!」」」」
「「「「ラル様カッコイイですー!」」」」
うわぁああああああああああ!!
あ゛ー……。
いつにも増してビックリした……。
しかも今回は「キャー!」「ラル様カッコイイー!」に混じってなんか「抱いてー!」やら「結婚してー!」やら聞こえてくるんだけど……。
き、きっと聞き間違いだよ、た、多分(震え声)
……女の子って恐いね。
そうだ、リリーに褒めてもらおう。癒されよう。
____________________
side.Lily
……ラルがめっちゃ笑顔で近づいてきています。
それは、まぁ、良しとして。
周囲の女の子達の視線が痛いです。
だって、ラルが女の子をわざわざ掻き分けて私の方に来るんだもん。
ラルのせいだね、うん。
でも、ラルは狡いや。
だって、とってもかっこよかった。
「どうだった?リリー」
「うん。凄く綺麗でかっこよかったよ。」
つい見惚れちゃったなんて恥ずかしくて言えないけど。
「本当?リリーに褒められるなんて嬉しい!俺もっと頑張るね?」
「ん。頑張れ!」
そう言うとラルはニコニコと私に近づいてきた。
(本人曰く、「公共の場だから抱きしめるのを我慢したんだよ!」だそうです。)
__チクチクチクチクチクチク……
痛い、視線が痛いよ……。
ラルはこんな事日常茶飯事だから慣れてるんだろうけど、私は君と違って慣れてないんだよ?
だからそんなにくっつかないで…….。
そこでこっち睨んでる女の子達の視線が痛いし、物理的になんか刺さりそうなくらいになってるから……。
…………。
イラッ。
あ゛〜。
もうなんかどうでも良くなってきた。
『次は、リリー様お願いします。』
___ザワザワザワ!?
あー。大方私が苗字持ちで無いことが原因なんだろうな。別に苗字、持ってない訳じゃ無いんだけど……。
まぁ、もし本名なんか喋ったら、大騒ぎどころか、殺されかねないけど。
いや、やっぱり逃げられるかな?
(ルーン名(SigelやWyrdなど)持ち
=王族や、王族の親戚などに送られる。全25家。(↑のはリリー達が住んでる表の話で、裏に住んでる桜花や桜夜は「桜」が苗字。花の名前が苗字になっている人が裏の貴族。)
苗字持ち=貴族、平民。普通の人。
苗字無し=奴隷や貧困層。)
「行ってらっしゃい。」
「うん。行ってきます。
あ、ラル。結界絶対張っといてね。」
「分かってるよ。」
「それではリリー様、魔法陣の中心にある魔力測定器の方へ魔力を注いでください。」
「あ、その前に。ラル!」
「すいません。結界張っていいですか?」
「えっ?ええ。構いませんが……。」
うん。まぁ、そりゃあなんでって思うよね、
でも、
...
誰かを傷つけちゃったら悪いからね。
「さて、それじゃあ、いきますか!」
本気出さないと、怒られちゃうんだろうし、
怒られないように頑張んないと。
___身体のなかで流れる魔力を感じる。
___それをゆっくりと整え、
___解き放つ。
____バリバリバリッッ!!
____ガガッガガガガッッ!!
____きゃぁああああああああああ!!
____________________
side.Raru
相変わらずリリーの魔力は凄い。
ちょっと本気出しただけで結界にヒビが入り、漏れだした魔力で暴風が起こり、人が飛ばされている。更には、魔力にあてられ気を失っている人もかなり出ているようだ。
でも、俺は結界の維持で精一杯だから助けに行くことは出来ない、どうしよう。
「怪我人の方は私と兄様で何とかします!
ラルは結界をお願いします!」
「ありがとう桜花!」
正直かなり助かる。
「……俺も…結界手伝って…やる……。お前の為なんかじゃ…無い……から…。」
んん!?ツ…ンデ、レ??
「あ、ありがとう。助かる。」
「お前の為じゃない…って言ってる……。もし…これ以上……怪我人が増えたら…桜花の負担が増える…から……。
つまり……全部桜花の為だから……。」
分かりにくいツンデレだなぁw
桜花愛されてるみたいだよ良かったねw
ってか、こいつツンデレ以前にシスコンがひどいなw
なんて下らないことを俺が考えているうちに魔力の暴風がだんだんおさまってきた。
あ、ヤベェリリーの神々しい姿ちょっとしか見れなかったじゃねぇか。
集中しているリリーはとても美しく神々しい。でもリリーが集中する事なんて滅多に無い。だから、レアなリリーをじっくりと眺められるチャンスだったのに!チッ桜蘭め。
「……?なんで俺睨まれてんの……?」
「さあな?何でだろうな?」
___________________
side.Lily
こんなに魔力を解放したのって久しぶりだなぁ……いつぶりだろう?
なんて呑気なことを考えながら私はゆっくりと目を開けた。
そしてその視線の先にあったのは……
「地獄絵図?」
とまではまぁいかなくても、惨憺たる光景が広がっていることに変わりはなかった。
「やばっ」
魔力測定器は大丈夫……じゃ無さそう……。
足元に広がる魔法陣も点滅しながら今にも消えてしまいそう。
とりあえず、魔力を抑えよう
うん。そうしよう。
リリーの魔力が落ち着くと共に、気絶していた人たちが次々と目を覚まし始めた。
「やっちゃったなぁ〜
ありがとう皆、迷惑かけちゃったね。」
「いや、リリーのはいつもの事だし。」
「別に、お前のためじゃ……ない。」
「大したことなかったし大丈夫だよ?」
「気にしないで!
リリーかっこよかったよ!」
「ありがと〜桜花!天使〜!!」
「ところでリリー?結果はどうだったの?」
「あー……ちゃんと結果出たかなぁ?」
ラルのもっともな質問にその場の全員が首をかしげたその時……
『……。えー、た、ただいまの、リリー様の記録は……
エラー、つまり測定不能…でした。
審議の結果、リリー様の記録は
200万マナ以上……
とさせていただきます。』
side.Raru
『次は、ラル・Sigel・アルブレヒト様お願いします』
「「「「ラル様ーーーーーーー!!」」」」
「「「「キャーーーーーーーー!!」」」」
ぎゃーーーーーーーーーー!!
いや、うん。
何回やられてもビックリするよね。うん。
でも、まぁ。
ビクビクしてるリリー(絶滅危惧種)が超絶可愛いから、良しとしよう。
「い、行ってらっしゃい。ラル。
頑張ってね!」
「うん。行ってきます。」
あ〜。
なんかイイな。こういうの。好きな女の子に「行ってらっしゃい」って言われると、こうなんかグッとくるものがあるよね。ロマンだな。
「それではアルブレヒト様、魔法陣の中心にある魔力測定器の方へ魔力を注いでください。」
魔力測定器は見た目は只の石碑だな。
でも、凄く純度の高い魔力鉱石を使っているからかなりの魔力まで耐える事ができそうだ。さすがリリーだな、扱いが難しい魔力鉱石を綺麗に加工してある。
(魔力鉱石とはその名の通り、この星の魔力の結晶の事だ。魔力に満ち溢れているが、とても扱いづらく、場合によっては触れただけで怪我をすることもある。また、とても希少で滅多に市場には出回らず、掌程の大きさがあれば一生遊んで暮らせる程の価値がある。そして、とても美しい七色に光り輝いている。)
............
これなら、俺がリリーから借りている魔力にも耐えられるかも知れないな。
「スー………シッ」
俺は鋭く息を吐き出すと共に一気に魔力を解放した。
___バリバリッ
いくつか結界が壊れる音がしたが、
まぁ、多分リリーがどうにかしてくれているだろう。
「スー………」
ゆっくりと息を吸う。
「フー………」
ゆっくりと息を吐く。
___。
やがてスッと魔力の解放が終わる。
『……。
た、只今のラル・Sigel・アルブレヒト様の記録は……。
ひゃ、115万マナ……でした。』
______シ…ン
ほっ……
「「「「キャーーーーーーーー!!」」」」
「「「「ラル様カッコイイですー!」」」」
うわぁああああああああああ!!
あ゛ー……。
いつにも増してビックリした……。
しかも今回は「キャー!」「ラル様カッコイイー!」に混じってなんか「抱いてー!」やら「結婚してー!」やら聞こえてくるんだけど……。
き、きっと聞き間違いだよ、た、多分(震え声)
……女の子って恐いね。
そうだ、リリーに褒めてもらおう。癒されよう。
____________________
side.Lily
……ラルがめっちゃ笑顔で近づいてきています。
それは、まぁ、良しとして。
周囲の女の子達の視線が痛いです。
だって、ラルが女の子をわざわざ掻き分けて私の方に来るんだもん。
ラルのせいだね、うん。
でも、ラルは狡いや。
だって、とってもかっこよかった。
「どうだった?リリー」
「うん。凄く綺麗でかっこよかったよ。」
つい見惚れちゃったなんて恥ずかしくて言えないけど。
「本当?リリーに褒められるなんて嬉しい!俺もっと頑張るね?」
「ん。頑張れ!」
そう言うとラルはニコニコと私に近づいてきた。
(本人曰く、「公共の場だから抱きしめるのを我慢したんだよ!」だそうです。)
__チクチクチクチクチクチク……
痛い、視線が痛いよ……。
ラルはこんな事日常茶飯事だから慣れてるんだろうけど、私は君と違って慣れてないんだよ?
だからそんなにくっつかないで…….。
そこでこっち睨んでる女の子達の視線が痛いし、物理的になんか刺さりそうなくらいになってるから……。
…………。
イラッ。
あ゛〜。
もうなんかどうでも良くなってきた。
『次は、リリー様お願いします。』
___ザワザワザワ!?
あー。大方私が苗字持ちで無いことが原因なんだろうな。別に苗字、持ってない訳じゃ無いんだけど……。
まぁ、もし本名なんか喋ったら、大騒ぎどころか、殺されかねないけど。
いや、やっぱり逃げられるかな?
(ルーン名(SigelやWyrdなど)持ち
=王族や、王族の親戚などに送られる。全25家。(↑のはリリー達が住んでる表の話で、裏に住んでる桜花や桜夜は「桜」が苗字。花の名前が苗字になっている人が裏の貴族。)
苗字持ち=貴族、平民。普通の人。
苗字無し=奴隷や貧困層。)
「行ってらっしゃい。」
「うん。行ってきます。
あ、ラル。結界絶対張っといてね。」
「分かってるよ。」
「それではリリー様、魔法陣の中心にある魔力測定器の方へ魔力を注いでください。」
「あ、その前に。ラル!」
「すいません。結界張っていいですか?」
「えっ?ええ。構いませんが……。」
うん。まぁ、そりゃあなんでって思うよね、
でも、
...
誰かを傷つけちゃったら悪いからね。
「さて、それじゃあ、いきますか!」
本気出さないと、怒られちゃうんだろうし、
怒られないように頑張んないと。
___身体のなかで流れる魔力を感じる。
___それをゆっくりと整え、
___解き放つ。
____バリバリバリッッ!!
____ガガッガガガガッッ!!
____きゃぁああああああああああ!!
____________________
side.Raru
相変わらずリリーの魔力は凄い。
ちょっと本気出しただけで結界にヒビが入り、漏れだした魔力で暴風が起こり、人が飛ばされている。更には、魔力にあてられ気を失っている人もかなり出ているようだ。
でも、俺は結界の維持で精一杯だから助けに行くことは出来ない、どうしよう。
「怪我人の方は私と兄様で何とかします!
ラルは結界をお願いします!」
「ありがとう桜花!」
正直かなり助かる。
「……俺も…結界手伝って…やる……。お前の為なんかじゃ…無い……から…。」
んん!?ツ…ンデ、レ??
「あ、ありがとう。助かる。」
「お前の為じゃない…って言ってる……。もし…これ以上……怪我人が増えたら…桜花の負担が増える…から……。
つまり……全部桜花の為だから……。」
分かりにくいツンデレだなぁw
桜花愛されてるみたいだよ良かったねw
ってか、こいつツンデレ以前にシスコンがひどいなw
なんて下らないことを俺が考えているうちに魔力の暴風がだんだんおさまってきた。
あ、ヤベェリリーの神々しい姿ちょっとしか見れなかったじゃねぇか。
集中しているリリーはとても美しく神々しい。でもリリーが集中する事なんて滅多に無い。だから、レアなリリーをじっくりと眺められるチャンスだったのに!チッ桜蘭め。
「……?なんで俺睨まれてんの……?」
「さあな?何でだろうな?」
___________________
side.Lily
こんなに魔力を解放したのって久しぶりだなぁ……いつぶりだろう?
なんて呑気なことを考えながら私はゆっくりと目を開けた。
そしてその視線の先にあったのは……
「地獄絵図?」
とまではまぁいかなくても、惨憺たる光景が広がっていることに変わりはなかった。
「やばっ」
魔力測定器は大丈夫……じゃ無さそう……。
足元に広がる魔法陣も点滅しながら今にも消えてしまいそう。
とりあえず、魔力を抑えよう
うん。そうしよう。
リリーの魔力が落ち着くと共に、気絶していた人たちが次々と目を覚まし始めた。
「やっちゃったなぁ〜
ありがとう皆、迷惑かけちゃったね。」
「いや、リリーのはいつもの事だし。」
「別に、お前のためじゃ……ない。」
「大したことなかったし大丈夫だよ?」
「気にしないで!
リリーかっこよかったよ!」
「ありがと〜桜花!天使〜!!」
「ところでリリー?結果はどうだったの?」
「あー……ちゃんと結果出たかなぁ?」
ラルのもっともな質問にその場の全員が首をかしげたその時……
『……。えー、た、ただいまの、リリー様の記録は……
エラー、つまり測定不能…でした。
審議の結果、リリー様の記録は
200万マナ以上……
とさせていただきます。』

